根管治療の治療について
実は一般的な根っこの治療(根管治療)は、歯の根っこの中を大きくくり抜いていく治療なのです。最終的に、くり抜いた所にゴムのようなものと、金属などの補強材(杭のようなもの)を詰めたり、打ち込んだりします。その上に土台やかぶせ物を作っていくのですが、くり抜けばくり抜くほど、太い補強材(杭)を打ち込めば打ち込むほど、歯は弱くなって破折しやすくなります。
また、詰め込むゴムのようなものや、補強材には抗菌性がほとんどありません。つまり、菌に対抗する力が弱いのです。
お口の中に住む菌は、酸素が嫌いな菌(嫌気性菌)が多いのですが、根っこの中は、奥まっているので酸素がほとんど届きません。つまり菌が大好きな、繁殖しやすい場所なのです。
生きている歯であれば、体の持つ免疫システムで菌と戦えるのですが、神経を抜いて(抜髄して)死んだ歯は、免疫が働きません。つまり感染を起こしやすいのです。
ですから、一回でも根っこの治療(根管治療)をした歯は感染の再発を大変起こしやすいと言えます。そして一度根っこの治療を終了した歯(根管充填した歯)は、非常に再治療が困難になります。
再治療の時は、大きく根っこをくり抜かなくてはいけません。すると再発するたびに歯はくり抜かれ弱っていきます。そしてある日破折して(割れたり折れて)抜歯・・・となってしまします。